こんにちは。ハラダの藤本です。Watches & Wonders 2026 に参加してきました。目的の一つである、グランドセイコーの新作――SLGB023(ブルー)と SLGB025(グリーン)、「Ushio 300 Diver」を、直接確認してきました。光の下でどう見えるか、着け心地はどうか。その場で感じたことを、正直にお伝えしたいと思います。

「今年の目玉は、これです」――会場が語っていたメッセージ
グランドセイコーのブースに入った瞬間、真っ先に目を奪われたのが、海中を思わせる大型の可動モニュメントでした。ゆっくりと揺らぐ光と、水の流れを模した動き。そのど真ん中に据えられていたのが、Ushio 300 Diverです。
この日、グランドセイコーから発表された新作は他にもありましたが、会場の中心にあったのは明らかにUshioで、「今年の一番はこの一本です」とブース全体がはっきり語っている演出でした。海外のゲストの足も、自然とこのモニュメントの前で止まっていきます。カメラを構える方、スタッフに熱心に質問する方、ただじっと見入る方。名だたるブランドが居並ぶW&Wの中で、Ushioは大きな存在感を放っていました。
潮ダイヤル――グラデーションの深さは、実物で初めて分かる
最初に手に取らせていただいたのは、SLGB025(グリーン)でした。ガラスケース越しに眺めてきたあの文字盤を、自分の視線の角度で見た瞬間、まず抱いたのは「やはりグランドセイコーだ」という納得です。
写真だとどうしてもフラットに見えますが、実物はしっかり作り込まれている。型打ちで刻まれた潮の流れは、光が入るたびに表情を変える立体そのもので、そこに重ねられたカラーグラデーションが、外周の深みから中心の透明感へと視線を自然に導いてくれます。


続いて SLGB023(ブルー)。同じ潮のパターンながら、語り口はまったく違いました。緑が爽やかなら、青は深い。グラデーションの沈み方、光の反射の仕方が、別の海を描いているように見える。「広大な海」というテーマが、誇張ではないと感じました。
これまでグランドセイコーが紡いできた文字盤――雪白、樹氷、白樺、花筏。日本の自然を型打ちで描いてきた名品の系譜に、グラデーションという新しい表情が加わった一本です。同じ型打ちでも色の濃淡で奥行きが生まれる。これまでの「静の美」に、流れの美が重なったと感じました。

40.8mm――存在感と品の良さのバランスがちょうど良い
次に確かめたかったのが、装着感です。ケース径 40.8mm、厚さ 12.9mm。数字は頭に入っていても、腕に乗せてみないと分からないことがあります。
乗せた瞬間、まず感じたのは軽さでした。SLGA015 や SLGA023 といったブライトチタンのダイバーはこれまでも接してきましたが、SLGB023/025 は従来モデルから一回り、あるいは二回り小さく抑えられている分、腕の上での軽やかさがはっきりと際立ちます。それでいてダイバーズ特有の存在感はきちんと残っているので、軽さと存在感のバランスが見事でした。
そしてサイズ感。40mm台前半は、存在感と品の良さのバランスがちょうど良い。ダイバーズらしい堂々とした面構えはそのままに、シャツの袖口にもするりと収まる。主張はあるけれど、主張しすぎない一本でした。
SLGA015 については、私自身、何度もお客様にお薦めしてきた素晴らしい一本でありながら、ケースサイズの関係で「もう少し小さければ」というお声をいただいてきたのも率直な事実でした。Ushio 300 Diver は、その声への静かな回答のように感じます。本格ダイバーの堅牢感を保ちながら、カジュアルな普段着にも自然に溶け込む仕上がり。ブースで腕を前後に動かしながら、グランドセイコーが「GSダイバーの新しい着け方」を提示してきたのだと、何度も頷いていました。


ブレスレット――SLGB003で知った「使いやすさ」がここにも
GSダイバーを語る上で、ブレスレットの使い心地は外せません。Ushio 300 Diver の調整機構を実際に触った印象を、正直にお伝えします。
まず、通常のアジャスト機構について。これは SLGB003(樹氷)から採用された方式で、私自身、樹氷で何度も調整してきました。工具なしで片手で微調整できるあの感覚。腕の浮腫みや季節の気温差で「今日は少し緩めたい」「今日は締めたい」という微妙な感覚は、ダイバーズを日常使いされる方ならご存知のはずです。その調整が指先ひとつで完結する。Ushio 300 Diver にもこの機構がしっかり受け継がれていることは、日常使いを前提とする身として大きな安心材料でした。
一方で、正直にお伝えしておきたい部分もあります。ダイビング時を想定したスライドロックエクステンダー方式は、最初は少しコツが必要でした。初めて触る方は、一度目は「どう引き出すのだろう」と迷うかもしれません。ただ、これは慣れの問題です。構造を理解して何度か動かせば、むしろこの機構があるからこそ合計24mmの調整幅が得られるのだと納得できる設計で、「ダイバーズとしての本気」と「日常使いのしやすさ」を両立させるための丁寧な仕掛けでした。

SLGB023(ブルー)か、SLGB025(グリーン)か――私が選ぶなら
多くの方が気になるであろう問いだと思います。「どちらを選びますか?」
ふたつを交互に腕に乗せて、何度も見比べた末に辿り着いた答えは、ブルーでした。
SLGB025(グリーン)は、爽やかです。浅瀬の透明感、陽光が海底まで届く色。カジュアルシーンで真価を発揮する、抜けるような表情を持っていました。初夏の白いシャツや麻のジャケットと合わせる姿が、自然と思い浮かびます。
対して SLGB023(ブルー)には、深さがある。潮流の型打ちが、光の入り方で鈍く光ったり、静かに沈んだりする。その表情の豊かさに、うっとりと見入る時間が何度もありました。そしてもうひとつ、ブルーには服装を選ばない懐の深さがあります。スーツの袖口でも、デニムシャツでも、季節や場面を問わず腕元に寄り添ってくれる。
1本選ぶなら、長く付き合える一本として、私はブルーを選びます。もちろんこれはあくまで私個人の好みで、「浅瀬の緑の爽やかさに一目惚れした」という方もいらっしゃるでしょうし、その感覚もまた確かに正しい。この2本は、双子でありながら別々の海を映す一対でした。


世界が、日本の海を見つけた
ブースで SLGB023・SLGB025 に触れて、最後まで残った感覚はひとつです。グランドセイコーは、確かに次の段階に入った。
スプリングドライブ U.F.A.(キャリバー9RB1)による年差±20秒の精度。ブライトチタン全装備による一日中忘れる装着感。そして、型打ち×グラデーションという新しい文字盤表現。これらが40.8mmという絶妙なサイズで結実した一本でした。
世界中の時計愛好家が足を止め、カメラを構え、スタッフに質問を投げかけていた光景。そこには、「日本の海」というテーマが国を越えて届いている確かな手応えがありました。日本の山の情景、季節の情景を重ねてきたグランドセイコーに、ついに海という章が加わった。その幕開けに現場で立ち会えたことを、素直に幸運だったと思っています。
購入をご検討の皆様へ
最後に、ハラダからのご案内を少しだけ。
SLGB023(ブルー)/SLGB025(グリーン)ともに希望小売価格は ¥1,650,000(税込)、発売日は 2026年6月5日(金)です。ハラダでは最大100回までの無金利分割払いをご利用いただけます。月々のお支払い額からご検討いただくことで、この一本を人生に迎えるハードルがぐっと現実的なものに変わるのではないでしょうか。また、60回以下の分割でお支払いの場合は、3年間のホディンキーウォッチケア(対物保険)を無料でお付けしております。
現地で腕に載せた印象をそのままお伝えしましたが、やはり最後はご自身の目で、ご自身の腕で確かめていただきたい一本です。ハラダでも入荷のご予約・お問い合わせを承っておりますので、気になる方はぜひお声がけくださいませ。
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SLGB023/SLGB025は、Ushio 300 Diverという名に恥じない、日本の海の躍動を腕元に宿す一本でした。入荷いたしましたら、今度はハラダの店舗で、光の入り方を変えながら、さらに踏み込んだご紹介をさせていただきます。
ぜひ、ご検討くださいませ。
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記事担当:GS担当 藤本 腕時計販売店ハラダのオンライン担当/日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター