散りはじめた桜が水面をゆっくり流れていく。その一瞬を腕元に閉じ込めた時計が、グランドセイコーにはあります。移ろう季節の美しさを文字盤に映す、春のモデルを4本ご紹介します。
水面に浮かぶ桜 — SBGA443 “花筏”

「花筏(はないかだ)」とは、散った桜の花びらが水面を覆い、筏のように連なって流れる情景のこと。SBGA443 は、グランドセイコーの二十四節気シリーズ「春分」にあたるモデルで、1967年の「62GS」を現代的に解釈したデザインがベースになっています。
淡いピンクの文字盤をよく見ると、複数方向にランダム配置された繊細な線パターンが浮かび上がります。光の角度を変えるたびに陰影が揺れて、まるで水面に漂う花びらのよう。この表情の変化こそ、写真では伝わりきらない実物の魅力でしょう。

搭載するCal.9R65は、スプリングドライブ。ゼンマイを動力としながら、水晶振動子で精度を制御するグランドセイコー独自の機構です。秒針は音もなく滑らかに流れるスイープ運針。カチカチと刻まない、静かな時の流れが「花筏」の世界観によく合います。

ケースはブライトチタン製で、40mm径ながら重量わずか102g。一日着けていても腕に負担が残りにくい軽さです。パワーリザーブは約72時間、10気圧防水。
946,000円(税込)。
春の装い、三つの表情
STGK031

「桜隠し(さくらがくし)」は、62GS現代デザインの小型メカニカル。30mm径のケースに、グレイッシュピンクの文字盤を収めています。東北の春先、まだ雪が桜を覆い隠してしまう情景がモチーフ。凹凸のある柔らかな質感が手元に品をそえます。パートナーへの贈り物として選ぶ方も多い一本。880,000円(税込)。
STGK033

「桜月夜(さくらづきよ)」は、朧月に照らされた夜桜を表現したシルバー文字盤。光や角度で見え方が変わる型打ち模様が施されています。同じ30mm径でも、桜隠しとはまったく違う表情。880,000円(税込)。
SBGW323

「南部の紫桐(なんぶのむらさききり)」は、岩手県の県花「桐」から着想を得た淡い紫の文字盤。36.5mm径、手巻きCal.9S64搭載で、デイト表示のない潔いダイヤルが特徴です。朝、リューズを巻き上げる所作から一日が始まる。手巻き時計ならではの静かな愉しみがあります。770,000円(税込)。
日本の季節を腕元に

4本に共通するのは、日本の風景を文字盤という小さな世界に映し出すグランドセイコーの思想。身に着けるたびに季節を感じられる時計は、日常をほんの少し特別なものに変えてくれるはずです。