グランドセイコー「白樺・新緑(緑)」── 新作 SLGH033 は、元モデル SLGH011 から何が変わったのか

2026.07.01 2026.07.15 約10分 実機レビュー

※ 価格・仕様等の商品情報は掲載時点の内容です。最新情報はHARADA(Grand Seiko Salon)にてご確認ください。

新作SLGH033 緑の白樺 着用。エバーブリリアントスチール(自社撮影)

緑の白樺(新緑)の機械式ハイビートが新世代へ ── 新作 SLGH033

グランドセイコーの人気モデル「白樺」に、緑のダイヤル(新緑・Green Birch)を宿す一枚があります。その緑の白樺が、2026年に新世代へと切り替わります。本稿でご紹介する新作 SLGH033 です。

ハラダでGrand Seikoを担当しております、藤本と申します。

白樺ダイヤルには機械式とスプリングドライブの二つの系統がありますが、緑の白樺はこれまで一貫して、毎時36,000振動の「ハイビート36000」、すなわちキャリバー9SA5を積む機械式モデルが担ってきました。その機械式・緑の白樺の最新作が、新作 SLGH033 です。文字盤の意匠とムーブメントという核は受け継ぎながら、ケースとブレスレットの素材をエバーブリリアントスチールへ引き上げ、流通の形をレギュラー生産へと開いた一本です。

緑の白樺を初めて本格的に世へ送り出したのは、元モデルにあたる SLGH011 でした。こちらはブティック限定として展開された経緯があり、当店では取り扱いのない一本ですので、本稿では系譜と背景を語るための起点としてのみ触れます。

本稿では、この元モデル SLGH011 から新作 SLGH033 で何が変わり、何が受け継がれたのかを、素材・入手性・スペックの順に、ひとつずつ具体的に深掘りしていきます。

新作 SLGH033 緑の白樺ダイヤルのクローズアップ。林立する幹を思わせる縦のラインの稜線に斜光が乗る
新作 SLGH033 ── 緑の白樺ダイヤルを斜光で捉えたクローズアップ。林立する幹を思わせる縦のラインの稜線に光が乗り、緑が浅緑から深緑へ移ろう(実機の自社撮影)

元モデルとしての SLGH011 ── 緑の白樺のはじまり

結論から述べると、SLGH011 は「緑の白樺」を初めて本格的に世に出したモデルであり、SLGH033 を語るうえで欠かせない基準点です。ブティックオンライン専売として展開されてきた経緯があり、本稿では、あくまで系譜と背景を語るための起点として扱います。新作の主役は、あくまで SLGH033 です。

私がこのモデルを最初に意識したのは、銀や黒の白樺がすでに知られていたなかで、緑という選択肢が加わったときでした。白樺といえば白く明るい白樺林の連想が強いところに、新緑の季節を持ち込む。その発想に、グランドセイコーの季節への眼差しの細やかさを感じたものです。

技術的に見れば、SLGH011 はハイビート36000のキャリバー9SA5を搭載し、平均日差プラス5秒からマイナス3秒、パワーリザーブ約80時間という基本性能を備えています。ケース径40.0mm、厚さ11.7mm。素材はステンレススチールでした。この時点で、ダイヤルの意匠もムーブメントも、後の SLGH033 とほぼ同じ骨格を持っていたことになります。

専売という流通の形は、出会える方を限る一方で、その一枚に特別感を与えてきました。緑の白樺は、まず限られた場所に置かれるところから始まったのです。この背景を知っておいていただくと、新作が広く手に取れるようになった意味も、より分かりやすくなるのではないでしょうか。

新作 SLGH033 概要 ── 受け継いだ9SA5と緑の白樺(2026・先行拝見の範囲)

結論を先に置きます。SLGH033 は、SLGH011 が築いた緑の白樺という意匠をそのまま受け継ぎながら、ケースとブレスレットを新しい素材へ移し、流通の形をレギュラー生産へと開いたモデルです。2026年10月9日発売予定で、本稿執筆時点では未発売。私が触れたのは展示・先行の個体であり、所有や常用を語る段階にはありません。その前提でお読みいただければと思います。

先行で個体を拝見したとき、まず確かめたのは緑の出方でした。SLGH011 で見知った緑が、ちゃんとそこにある。色の核は動いていない、というのが第一印象です。そのうえでケースに目を移すと、光沢の質が以前と少し違って見えました。後段で触れる素材の違いが、ここに表れているのだと思います。

新作SLGH033 緑の白樺 正面。エバーブリリアントスチール(自社撮影)
新作 SLGH033 の正面。新緑を思わせる緑の白樺ダイヤルと、エバーブリリアントスチールのケース・ブレスレット(実機の自社撮影)

技術的なスペックを整理しておきます。ムーブメントはメカニカルハイビート36000、キャリバー9SA5。平均日差はプラス5秒からマイナス3秒、パワーリザーブ約80時間。ケース径40.0mm、厚さ11.7mm。シースルーバックを備え、Evolution 9 コレクションに属します。ケースおよびブレスレットの素材は、エバーブリリアントスチールです。

雫石の工房で組み上げられるハイビートが、緑の白樺を載せて、より多くの方の手元へ届く。発売はこれからですが、お客様にご案内できる日を私自身も心待ちにしています。

新作 SLGH033 ケース側面とラグの仕上げ。エバーブリリアントスチールの光沢
新作 SLGH033 ── ケース側面とラグの仕上げ。エバーブリリアントスチールの深みのある光沢が分かる角度(実機の自社撮影)

SLGH033 製品ページ(発売後にお問い合わせ可能) →

進化点① ステンレススチール → エバーブリリアントスチール

結論として、SLGH033 と SLGH011 のいちばん大きな違いは、ケースとブレスレットの素材です。SLGH011 が通常のステンレススチールであったのに対し、SLGH033 はエバーブリリアントスチールを採用しました。耐食性が高く、光沢にも深みが増す。日々身につける時計だからこそ、この土台の差は時間をかけてじわりと効いてきます。

私の手首は約18cmで、季節を問わず時計を肌に当てる時間が長いほうです。汗や水に触れる機会の多い使い方をされる方ほど、素材の耐食性は気になるところではないでしょうか。展示個体のケースに光を当ててみますと、通常のステンレスの白い輝きとは少し質の異なる、落ち着いた光沢に見えました。数字では表しにくい部分ですが、ここが日々の満足感を左右するのだと思います。

新作SLGH033 エバーブリリアントスチールのブレスレットと中留(自社撮影)
新作 SLGH033 のブレスレットと中留。ケースと同じエバーブリリアントスチールで仕上げられている(実機の自社撮影)

技術的には、エバーブリリアントスチールは耐食性の指標であるPREN値が40以上とされる素材で、一般的なステンレススチールより腐食に強い特性を持ちます。グランドセイコーは Evolution 9 の大型刷新にあたり、通常ステンレスからこの素材へ切り替えました。光の反射の仕方にも違いが出ますので、緑のダイヤルと合わせたときに、ケースの輝きがダイヤルの色を引き立ててくれます。

正直に申し上げれば、見た目の差は劇的というより微妙なものです。並べて初めて分かる種類の違いで、単体で見れば従来のステンレスも十分に美しい。ただ、長く使ううちに効いてくるのは、こうした目立たない部分だと私は考えています。

先代 SLGH011 緑の白樺。ステンレススチールの正面
先代 SLGH011 ── 緑の白樺(ステンレススチール・ブティック限定)の公式画像。新作 SLGH033 はこのケースをエバーブリリアントスチールへ置き換えた(公式画像)

リュウズに至るまでのアップデート

今回、一挙発表された新作機械式モデルでは、ささやかながらリュウズの意匠にもアップデートが施されています。

具体的には、「GS」ロゴを浮き彫りにするように周囲が深く彫り込まれ、その背景部分にマットな梨地が施されるという、非常に手の込んだ造形へと刷新されました。従来作では、丸みを持たせた鏡面のリュウズトップにロゴが配されていましたが、それとは大きく異なる見た目です。

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新仕様で合わせて注目したいのが、マットな質感の背景に対し、GSロゴそのものは引き続きポリッシュで美しく仕上げられている点です。異なる仕上げが生み出す質感のコントラストによって、小ぶりなディテールでありながらもブランドロゴがいっそう際立って見えるようになりました。

ちなみにこの仕様のリュウズは、現行のスプリングドライブモデルで先行して採用されていたもの。サテン仕上げが多用されるエボリューション9コレクションとも相性の良いデザインであり、細部まで完成度が突き詰められているのが分かります。

変わらない核 ── 9SA5ハイビートと緑の白樺、そして入手性の変化

結論から言えば、進化のもう一つの軸は「入手性」にあります。SLGH011 がブティックオンライン専売であったのに対し、SLGH033 はレギュラー生産モデルとして展開されます。限定本数の記載はなく、周年やブティック限定ではない通常モデル。つまり、緑の白樺がより手に取りやすい場所へ出てきた、ということです。そしてその中身 ── 9SA5ハイビートと緑の白樺の表情、40mmの佇まい ── は、変わっていません。

私が時計をご案内していて感じるのは、専売という形が「出会いにくさ」と表裏一体だということです。欲しいと思っても、置かれている場所が限られている。その壁が低くなったことの意味は、実際に探されたご経験のある方ほど、分かっていただけるのではないでしょうか。

技術的に共通する部分を整理します。キャリバー9SA5は毎時36000振動のハイビートで、デュアルインパルス脱進機とフリースプラングテンプを備えた現行世代のムーブメント。平均日差プラス5秒からマイナス3秒、パワーリザーブ約80時間という性能は、両モデルで共通です。ケース径40.0mm、厚さ11.7mmという寸法も変わりません。緑の白樺ダイヤルの意匠そのものも、核は受け継がれています。

新作SLGH033 シースルーバックから見えるキャリバー9SA5(自社撮影)
新作 SLGH033 のシースルーバックから望むキャリバー9SA5。毎時36,000振動のハイビート36000が時を刻む(実機の自社撮影)

SLGH033 が変えたのは土台と出会い方であって、緑の白樺という意匠そのものではありません。受け継ぐべきものはしっかり受け継いだ――私はそこに、このモデルの誠実さを感じています。

どちらの緑を選ぶか ── 選び方の整理

結論を申し上げます。これから手にするなら、主役は SLGH033 です。緑の白樺という意匠を、より高い耐食性を持つ素材で、レギュラー生産という開かれた形で手にできる。日常的に身につけ、長く付き合っていく一本として、土台の確かさと出会いやすさの両方が揃っています。SLGH011 は、その緑の白樺を最初に世に問うた起点として、系譜のなかで敬意をもって振り返るべき存在です。

私がご相談を受けるとき、よくお伝えするのは「これから長く使うのか、来歴を味わうのか」という軸です。緑の白樺を日々の相棒にしたいなら、迷わず新作をお勧めします。素材の進化は、毎日の安心に直結するからです。一方で、専売だった頃の背景や系譜そのものに惹かれる方もいらっしゃるでしょう。その想いは想いとして大切にしつつ、実用と入手性で選ぶなら新作、というのが私の整理です。

新作SLGH033 装着者視点の着用イメージ 緑の白樺(自社撮影)
装着者の視点から見た新作 SLGH033。径40.0mmの佇まいと、緑の白樺の表情(実機の自社撮影)

技術的な選択基準で言えば、両者はムーブメント・精度・パワーリザーブ・寸法・ダイヤルの核が共通です。差は素材(ステンレス対エバーブリリアントスチール)と流通形態(専売対レギュラー)に集約されます。つまり中身を比べて迷う要素は少なく、これから新たに迎えるなら SLGH033 が素直な選択になります。

緑の白樺をどう手にするか。選び方はひとつではありませんが、これから新たに迎えるのであれば、より手に取りやすく素材も進化した新作を、私はお勧めします。

正規販売店ハラダから

結論として、SLGH033 をご検討いただくなら、正規販売店でのご相談を強くお勧めします。グランドセイコーは正規の流通を通じて手にしてこそ、保証もアフターケアも本来の形で受けられます。ハラダは正規販売店として、SLGH033 の発売後のご案内、ご試着、そして長いお付き合いまでを一貫してお引き受けします。

私、ハラダ GS担当の藤本が、ご来店の際には実機を前に、緑の出方や着け心地を一緒に確かめます。手首の細い方も、しっかりした方も、装着感は実際に着けてみて初めて分かるものです。気になる点があれば、遠慮なくお尋ねください。

新作SLGH033 緑の白樺 着用(自社撮影)
新作 SLGH033 の着用イメージ。約18cmの手首での40mmケースの収まり(実機の自社撮影)

お支払いについては、グランドセイコーのお時計は最大100回までの無金利分割をご利用いただけます。月々の負担を抑えながら、無理なく一本を迎える選択肢です。また、ご購入後のお時計には、3年間の対物保険(ホディンキー WC ケア)の仕組みをご用意しています。万一の落下や衝突といった物損に備える内容で、長く安心して身につけていただくための備えです。いずれも具体的な条件はお問い合わせの際に詳しくご説明します。

SLGH033 は2026年10月9日発売予定です。発売前のご予約やご相談、発売後のご試着まで、まずはお気軽にお問い合わせください。緑の白樺を皆様の手首にお迎えする日を、心よりお待ちしております。

ハラダ GS担当 藤本

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ジュエリーも幅広く揃うのでカップルや家族での買い物も長時間楽しむことができる。

店内写真2

4階にはバーカウンターとイベントスペースが設置されている。

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落ち着いた雰囲気のバーカウンターで時計について語らうこともできる。

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株式会社ハラダは、徳島県で創業90年以上の歴史を持つ、日本正規高級時計協会(AJHH)加盟の腕時計正規販売店です。県内で眼鏡店を含む4店舗を展開し、お客様一人ひとりに最適な一本をご提案してまいりました。

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