グランドセイコー 緑の白樺 SLGH033 実機レビュー|新緑のグリーンダイヤルと40mmの着け心地、ブティック限定だった先代SLGH011との違い

2026.07.01 2026.11.04 約13分 実機レビュー

※ 価格・仕様等の商品情報は掲載時点の内容です。最新情報はHARADA(Grand Seiko Salon)にてご確認ください。

新作SLGH033 緑の白樺 着用。エバーブリリアントスチール(自社撮影)

新作 SLGH033 とは ── 2026年10月9日に発売された「緑の白樺」

白樺ダイヤルの緑、新緑の白樺林を宿す一本に、2026年の新作が加わりました。SLGH033、2026年10月9日の発売です。価格は1,386,000円(税込)、ケースとブレスレットはエバーブリリアントスチール、重さは165g。搭載するのは毎時36,000振動のキャリバー9SA5です。

新作SLGH033 緑の白樺 正面。エバーブリリアントスチール(自社撮影)
新作 SLGH033 の正面。新緑を思わせるグリーンの白樺ダイヤルと、エバーブリリアントスチールのケース・ブレスレット(自社撮影)

この記事では、当店に入荷した実機を手元に置きながら、SLGH033 がどんな一本なのかを順にお伝えします。緑のダイヤルが光の下でどう表情を変えるのか、165gという重さは腕の上でどう感じるのか、そして先代 SLGH011 から何が変わったのか。なかでも大きいのは、ブティック限定だった緑の白樺が、正規販売店でもお求めいただけるようになったことです。

まず、主なスペックを一覧にしておきます。

品番SLGH033
コレクションエボリューション9 コレクション
ダイヤルグリーン(新緑の白樺パターン)
ケース素材エバーブリリアントスチール
サイズ横40.0mm × 縦47.0mm・厚さ11.7mm
重さ165g
キャリバー9SA5(メカニカル 自動巻・手巻つき)
振動数毎時36,000振動(ハイビート36000)
精度静的精度 平均日差+5秒〜-3秒/携帯精度 日差+8〜-1秒
パワーリザーブ最大巻上時 約80時間
防水日常生活用強化防水(10気圧)
価格(税込)1,386,000円
発売日2026年10月9日
先代SLGH011
SLGH033 の主なスペック(グランドセイコー公式商品ページより)

「緑の白樺」とはどんなダイヤルか ── 緑白樺とも呼ばれる一本

白樺ダイヤルといえば白銀色を思い浮かべる方が多いと思いますが、その緑の版が SLGH033 です。お客様からは「緑白樺」「白樺の緑」と呼ばれることが多く、お問い合わせでもこの呼び方でご相談をいただきます。

新作SLGH033 緑の白樺ダイヤルのアップ。白樺林の型打模様に斜光が乗る(自社撮影)
新作 SLGH033 の緑の白樺ダイヤル。型打模様の稜線に光が乗り、浅緑から深緑へ移ろう(自社撮影)

公式の説明では、高原の澄んだ空気をまとった壮麗な白樺林を表現したダイヤルとされ、白い幹の間から差し込む新緑の色彩を緑で描いた、と説明されています。描かれているのは一本の木ではなく、林そのものです。モチーフとなっているのは、グランドセイコースタジオ 雫石の近くに広がる白樺林です。

この文字盤のおもしろいところは、緑が一色ではないことです。型打ちされた白樺林のパターンに斜めから光が入ると、稜線の部分が明るい浅緑に、谷の部分が落ち着いた深緑になります。正面から見ると深い緑の一枚板に見えるのに、手首を傾けると林の奥行きが立ち上がってくる。店頭でお客様が最初に驚かれるのは、たいていこの変化です。

緑のダイヤルは派手に見えるのではないかとご心配される方がいらっしゃいますが、実物はかなり落ち着いた色です。ビジネスの場でも浮きません。白銀色の白樺が明るく目を引くのに対し、こちらは深い色のぶん、腕の上では静かに収まります。

ブティック限定から、正規販売店で買える一本へ

SLGH033 で、スペック以上に大きな変化がここです。先代の SLGH011 は、グランドセイコーブティックでの取り扱いに限られたモデルでした。緑の白樺を気に入っても、お近くにブティックがなければ実物を手に取る機会そのものがなかったわけです。

新作 SLGH033 は、ブティック・サロンに加えてマスターショップでも取り扱われます。当店のような正規販売店でも、実機をご覧いただき、そのままお求めいただけるようになりました。

実際、発売後にいただくお問い合わせでも、「以前から緑が気になっていたが、見る機会がなかった」というお声が少なくありません。白樺の緑という選択肢が、ようやく普通に選べるものになった。これはカタログのスペック表には出てこない変化ですが、お客様にとっての意味は大きいと思っております。

実機の着け心地 ── 横40.0mm・縦47.0mm・165g

寸法は、横40.0mm、縦47.0mm、厚さ11.7mm、重さ165g。この165gをどう受け取るかは、腕に乗せてみないと決まりません。

新作SLGH033 緑の白樺 着用(自社撮影)
約18cmの手首での着用。横40.0mmのケースの収まり(新作 SLGH033・自社撮影)

私の手首はおよそ18cmです。実際に着けて一日を過ごしてみますと、165gは「軽い時計」ではありません。手首を返したときに、確かに存在を感じます。ただ、それが煩わしいかというと、そうではないのです。重心がケースの中央に収まっていて、ブレスレットが腕の丸みに沿って回り込むため、重さが一点に集まりません。腕全体で支える感覚に近いと思います。

縦47.0mmという寸法も効いています。エボリューション9スタイルはラグが短く設計されていますので、横40.0mmという数字から想像されるよりも、腕への収まりはおとなしく感じられるはずです。手首が細めの方でも、ラグが側面からはみ出しにくい。厚さ11.7mmはシャツの袖口を通る厚みで、スーツでお使いになっても袖口に引っかかって往生するということはありません。

新作SLGH033 装着者視点の着用イメージ 緑の白樺(自社撮影)
装着者の視点から見た新作 SLGH033。緑の白樺の表情(自社撮影)

もし重さが気になるというお客様には、同じ白樺ハイビートでブライトチタンを採用した SLGH029(112g)という選択肢もあります。こちらは後ほど改めて触れます。

エバーブリリアントスチールとは ── 普通のステンレスと何が違うのか

SLGH033 のケースとブレスレットには、エバーブリリアントスチールが使われています。先代 SLGH011 が通常のステンレススチールでしたので、ここが世代をまたいだ素材面での変更点です。

グランドセイコーの公式説明では、エバーブリリアントスチールは「腕時計に使用される素材として、世界最高レベルの耐食性を備えたステンレススチール素材」であり、「一般的な高級時計に使用されているステンレススチール材を上回る耐食性と白く美しい輝きを併せ持つ素材」とされています。耐食性と、白さ。この二つが要点です。

新作SLGH033 ケースサイドとエバーブリリアントスチールのブレス(自社撮影)
ケース側面とラグの仕上げ。エバーブリリアントスチールの深みのある光沢(新作 SLGH033・自社撮影)

耐食性のほうは、日々お使いいただくなかで実感される種類の性能ではありません。汗をかく季節、海辺へお出かけになる機会、そうした場面が積み重なった何年か先に効いてくるものです。ただし、耐食性が高いというのは「水に強い」という意味ではありません。SLGH033 の防水性能は日常生活用強化防水(10気圧)です。水まわりの扱いについては防水性能の記事をあわせてご覧ください。

白さのほうは店頭でもすぐに分かります。磨かれた面が返してくる輝きに、通常のステンレスとはわずかに違う落ち着きがあります。派手に光るのではなく、奥行きのある艶です。この白さと、緑のダイヤルの取り合わせがよく、ケースの白銀が文字盤の深い緑をいっそう引き立てています。

微調整中留とテーパードブレス ── 工具なしで2mm×3段・計6mm

毎日着ける時計として、私がいちばん評価しているのがここです。SLGH033 の中留には微調整機構が組み込まれており、専用工具を使わずに、2mm単位で3段階、合計6mmの範囲で長さを変えられます。

新作SLGH033 エバーブリリアントスチールのブレスレットと中留(自社撮影)
工具不要・2mm単位3段階・計6mmの微調整中留(新作 SLGH033・自社撮影)

手首の太さは、季節でも、一日のなかでも変わります。夏の午後に少しきついと感じる。冬の朝は逆に余る。コマを一つ抜くには大きすぎて、かといってそのままでは落ち着かない──そういう「あと少し」を、指先だけで詰めたり緩めたりできます。先代 SLGH011 にはこの機構がありませんでしたので、当店でも調整のために時計をお預かりする場面がありました。

ブレスレット自体も、先細り(テーパード)のかかった仕様です。手首側へ向かって幅が絞られますので、横から見たときのシルエットが軽やかになります。165gという重さがありながら腕へのおさまりが自然に感じられるのは、このテーパードと中留の効き方によるところが大きいと思います。

リュウズの新意匠

今回の新作機械式モデルでは、リュウズの意匠にもアップデートが施されています。

具体的には、「GS」ロゴを浮き彫りにするように周囲が深く彫り込まれ、その背景部分にマットな梨地が施されるという、手の込んだ造形へと刷新されました。従来は、丸みを持たせた鏡面のリュウズトップにロゴが配されており、それとは見た目が大きく異なります。

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合わせて注目したいのが、マットな質感の背景に対し、GSロゴそのものは引き続きポリッシュで美しく仕上げられている点です。異なる仕上げが生み出す質感のコントラストによって、小ぶりなディテールでありながらもブランドロゴがいっそう際立って見えるようになりました。

ちなみにこの仕様のリュウズは、現行のスプリングドライブモデルで先行して採用されていたものです。サテン仕上げが多用されるエボリューション9コレクションとも相性が良く、細部まで完成度が突き詰められているのが分かります。

キャリバー9SA5 ── ハイビート36000と約80時間

外装が新しくなった一方で、中身は先代から受け継がれています。搭載するのはメカニカル ハイビート キャリバー 9SA5。毎時36,000振動で動く、グランドセイコーの機械式の主力です。

新作SLGH033 シースルーバックから見えるキャリバー9SA5(自社撮影)
シースルーバックから望むハイビート36000・キャリバー9SA5(新作 SLGH033・自社撮影)

精度は、工場出荷前にムーブメント単体で測る静的精度が平均日差プラス5秒からマイナス3秒。実際に腕に着けた状態での携帯精度は、公式に日差プラス8秒からマイナス1秒と示されています。カタログで目にする機会が多いのは前者ですが、お客様が日々向き合われるのは後者のほうです。両方を把握しておいていただくと、実際の運用イメージがつかみやすいと思います。

パワーリザーブは最大巻上時で約80時間。金曜日の夜に外して、月曜の朝にそのまま着けられる計算です。機械式を複数本お持ちの方にとって、この余裕はありがたいところだと思います。9SA5そのものの成り立ちについては、9SA5搭載の新作4本を比較した記事でまとめておりますので、ムーブメントから選びたいという方はそちらもご覧ください。

先代 SLGH011 から何が変わったのか

SLGH033 の先代にあたるのが SLGH011 です。緑の白樺の原点というべき一本で、ステンレススチールのケースにこのダイヤルを収めた、ブティック限定のモデルでした。変わった点と、変わらなかった点を表にします。

項目先代 SLGH011新作 SLGH033(2026)
取り扱いブティック限定ブティック・サロン・マスターショップ
ケース・ブレス素材ステンレススチールエバーブリリアントスチール
中留微調整機構なし微調整機構あり(工具不要・2mm×3段・計6mm)
ブレスの形状標準テーパードを強化
リュウズ鏡面トップにGSロゴ彫り込み+マット梨地の新意匠
重さ—165g
ダイヤルグリーン(白樺パターン)グリーン(新緑の白樺パターン)
キャリバー9SA59SA5
サイズ横40.0mm・厚さ11.7mm横40.0mm・厚さ11.7mm
防水日常生活用強化防水(10気圧)日常生活用強化防水(10気圧)
価格(税込)1,276,000円1,386,000円
先代 SLGH011 と新作 SLGH033 の主な違い

こうして並べますと、変わったのは外装・装着性・取り扱いの範囲、変わらなかったのは心臓部と佇まい、という整理になります。キャリバーも、径も、厚さも、防水性能も同じ。そのうえで、素材が一段引き上げられ、毎日の着け外しが楽になり、買える場所が広がった。奇をてらわずに受け継ぐという姿勢は、グランドセイコーらしい誠実さだと私は思います。

なお、先代 SLGH011 はメーカーのカタログから外れる予定のモデルです。これから新たに緑の白樺をお求めいただく一本としては、現行の SLGH033 をご案内しております。

白樺ハイビートは3本ある ── SLGH033・SLGH031・SLGH029 の選び分け

2026年の新作で、白樺ダイヤルの機械式ハイビートは3本になりました。緑の SLGH033 のほかに、白銀色の SLGH031、夜の白樺林を宿す黒の SLGH029 があります。三本の違いを整理しておきます。

品番ダイヤルケース素材・重さ価格(税込)
SLGH033グリーン(新緑の白樺)エバーブリリアントスチール・165g1,386,000円
SLGH031白銀色(白樺パターン)エバーブリリアントスチール・165g1,386,000円
SLGH029ブラック(夜の白樺林)ブライトチタン・112g1,518,000円
2026年の白樺ハイビート3本。いずれもキャリバー9SA5・横40.0mm・厚さ11.7mm・10気圧防水

三本とも、キャリバーもサイズも防水性能も共通です。分かれるのは、文字盤の色と、ケース素材から来る重さ、そして価格です。

SLGH033 と SLGH031 は、素材も重さも価格も同じです。違うのは文字盤の色だけ、と言ってしまってよいと思います。新緑の瑞々しさを取るか、白銀色の静けさを取るか。こればかりは実物を並べてご覧いただくのがいちばん早く、店頭でも、最後はお客様がしばらく黙って見比べられます。白銀色のほうは SLGH031 の実機レビューをご覧ください。

軽さを優先されるなら SLGH029 です。ブライトチタンのため112gと、SLGH033 より53g軽くなります。手首が細めの方、あるいは一日中着けたままで過ごされる方から選ばれやすい一本です。そのかわり価格は1,518,000円と、三本のなかでは最も高くなります。詳しくは SLGH029 の実機レビューをご覧ください。

白樺にはこのほか、スプリングドライブの系統や手巻の系統もあります。機械式に限らず白樺全体を見渡したいという方は、白樺モデルの選び方をまとめた記事をご覧ください。

よくあるご質問

SLGH033 の発売日と価格を教えてください。

2026年10月9日の発売です。価格は1,386,000円(税込)です。先代 SLGH011 の1,276,000円から110,000円上がっています。

緑のダイヤルは派手に見えませんか。

実物はかなり落ち着いた深い緑で、ビジネスの場でも浮きません。正面からは深い緑の一枚板に見え、光の角度が変わったときにだけ白樺林の型打模様が浮かび上がります。写真よりも実物のほうが落ち着いて見える、と言われることが多い文字盤です。

重さは何グラムですか。

165gです。軽い時計ではありませんが、重心がケース中央に収まり、ブレスレットが腕の丸みに沿うため、数字から受ける印象よりは落ち着いて着けられます。軽さを優先されるなら、ブライトチタンの SLGH029(112g)をご検討ください。

ブティックに行かないと買えませんか。

SLGH033 からは、ブティック・サロンに加えてマスターショップでも取り扱われます。ブティック限定だった先代 SLGH011 とは、ここが大きく変わりました。

先代 SLGH011 と、どちらが向いていますか。

SLGH011 はメーカーのカタログから外れる予定のモデルですので、これから新たにお求めいただくのであれば SLGH033 をご案内しております。エバーブリリアントスチールの耐食性と、工具不要の微調整中留が加わっており、日々の使い勝手は確実に良くなっています。

水に濡れても大丈夫ですか。

日常生活用強化防水(10気圧)ですので、日常的な水しぶきや汗、雨は問題ありません。ただし蛇口やシャワーのように局所的に強い水圧がかかる場面では、表示の等級にかかわらず防水不良のおそれがあります。パッキンは経年で劣化もしますので、水まわりでのご使用は避けていただくのが安心です。

在庫はありますか。取り寄せになりますか。

在庫の状況は日々変わりますので、お問い合わせいただくのが確実です。実物をご覧いただける状態かどうかも、あわせてお伝えいたします。

正規販売店ハラダから

ハラダは、Grand Seiko の正規販売店です。創業1929年の腕時計専門店として、メーカー保証付きの正規品をお届けし、ご購入後のアフターサービスにも対応します。お支払いは最大100回まで無金利分割をご利用いただけます。さらに、お支払い回数60回以下の場合(クレジットカード・銀行振込でのお支払いも含む)には、ホディンキーウォッチケアによる3年間の対物保険もお付けしています。付帯条件は今後変更となる場合があります。

緑の白樺は、実機をご覧いただくことで魅力がいっそう伝わる一本です。深い緑が光の角度で浅緑へ移ろい、白樺林の輪郭が立ち上がる。この変化は、写真だけではお伝えしきれません。ご来店が難しいお客様には、実物の動画をお撮りしてお送りすることもできます。SLGH033 の在庫やご予約については、どうぞお気軽にお問い合わせください。

SLGH033 緑白樺
1,386,000円 (税込)
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ハラダ GS担当 藤本

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