諏訪湖「水面(みなも)」のスプリングドライブが新世代へ ── 新型 SLGB007/013/015
グランドセイコーの諏訪湖「水面(みなも)」が、2026年に新しい世代を迎えます。グランドセイコーにおける「水面」とは、諏訪湖の湖面を繊細な型打ち文字盤に写し取ったダイヤルのこと。これまでスプリングドライブモデル SLGA019/SLGA021(キャリバー9RA2)で採用されてきたこのダイアルの最新作として、スプリングドライブ U.F.A.(キャリバー9RB2/年差±20秒)を搭載する新型 SLGB007/SLGB013/SLGB015 が登場します。
ハラダでGrand Seikoを担当しております、藤本と申します。
今回登場するのは三本です。夜の諏訪湖を黒で描いた SLGB007、朝の湖面を青で映した SLGB013(40.0mm)と SLGB015(37.0mm)。いずれも先代 SLGA019/SLGA021 を受け継ぐ後継機にあたります。本稿では、先代 SLGA019/SLGA021 から何が変わり、何が受け継がれたのかを、ひとつずつ具体的に深掘りしていきます。

先代と新作を見比べると、受け継がれた主題の確かさと、確実に前へ進んだ部分の両方が見えてきます。順を追って整理していきましょう。
先代の「水面」── SLGA019 と SLGA021
まず、新作の背景にある二本に触れておきます。SLGA019 と SLGA021 は、どちらも諏訪湖の水面をモチーフにしたスプリングドライブモデルでした。

諏訪湖の水面を映した青系のダイヤルを持ち、SLGA021 は夜明け前の濃紺、SLGA019 は早朝のブルーを表現してます。搭載するのはスプリングドライブ キャリバー9RA2。精度は月差±10秒(日差±0.5秒相当)、パワーリザーブは約120時間です。ケースは径40.0mm・厚さ11.8mm。違いは素材で、SLGA021 はステンレススチール、SLGA019 はブライトチタンを採用しています。
私の実感として、この二本はすでに完成度の高い「水面」でした。だからこそ、展示モデルを確認した際には、新世代モデルで何が変わったのかに、強く興味を惹かれたのを覚えています。
2026年、「水面」が刷新される ── U.F.A.と、より輝く文字盤
新世代の三本は、2026年9月5日に発売されます。共通する進化は、大きく二つあります。
ひとつは、ムーブメントです。先代の9RA2から、新作はスプリングドライブ U.F.A.(キャリバー9RB2)へと刷新されました。精度の定義が、月差±10秒から「年差±20秒」へ。一日や一か月ではなく、一年という単位で精度を語る領域へ踏み込んでいます。秒針が滑らかに流れる運針はそのままに、到達した精度が一段高くなりました。

もうひとつは、文字盤です。水面のダイヤルは、より輝きを増すよう刷新されました。先行で拝見した個体でも、光を受けたときのきらめきが以前より一段はっきりと感じられました。公式情報を確認してみると、今回からさざなみのような模様にプラスして、放射パターンがプラスされたようです。これにより、同じ主題でありながら、表情はより鮮やかになっているのです。
グランドセイコーにおける放射パターン(目付)は、中央から広がるように繊細な模様を施す技法を指します。光のあたった方向に向かって反射が広がるため、まるで遠くに月が臨む水面のような、情緒的な表情を楽しむことができるのです。
なお、正直にお伝えすると、今回の進化には引き換えもあります。パワーリザーブは先代の約120時間から、約72時間へと短くなりました。これはU.F.A.が高精度を追求した設計上の選択です。数日以上時計を着けない場面がある方は、この点を踏まえてお選びいただくのがよいでしょう。
SLGB013 / SLGB015 ── 朝の諏訪湖を、ブルーで
SLGB013 と SLGB015 は、朝の諏訪湖を映したブルーダイヤルの二本です。素材はエバーブリリアントスチール、ケースは SLGB013 が径40.0mm・厚さ11.7mm、SLGB015 が径37.0mm・厚さ11.4mm。意匠は同じで、サイズだけが異なります。

先代でいえば、ステンレススチールの SLGA021 の系譜にあたります。素材は、耐食性をさらに高めたエバーブリリアントスチールへ。厚さも11.8mmから11.7mmへとわずかに薄くなりました。そして新たに、37.0mmという小径の選択肢(SLGB015)が加わったことが大きなトピックとなるでしょう。
私の手首はおよそ18cmで、40.0mmの SLGB013 はちょうど良い存在感です。一方、手首が細めの方や、すっきりと薄く着けたい方には、37.0mm・厚さ11.4mmの SLGB015 がよく馴染みます。女性の手首(参考値で約14cm前後)にも合わせやすいサイズではないでしょうか。ペアウォッチとしても好ましく、同じ朝の青を自分の手首に最適な大きさで選べるという点は、新世代モデルならではの魅力と感じています。
SLGB007 ── 諏訪湖に、夜が訪れる
そして SLGB007 は、この系譜に「夜」を加えた一本です。月明りに照らされた夜の諏訪湖を、漆黒に近いブラックのダイヤルで描いています。

先代の水面は、夜明け前の濃紺(SLGA021)と早朝の青(SLGA019)でした。そこへ、月明りの夜の「黒」という新しい表情が加わったことになります。ケースとブレスレットには、軽やかで肌なじみのよいブライトチタンを採用。先代でチタンを採っていた SLGA019 のチタンケースの系譜を受け継ぎながら、色を朝の青から夜の黒へと転じた一本、と捉えると分かりやすいでしょう。
漆黒に近い盤面は、光の角度によってわずかな濃淡を見せます。朝の青がさわやかな表情だとすれば、夜の黒は落ち着いた深みのある表情だと言えるでしょう。同じ諏訪湖を、違う時間で描き分けた一本です。私はこの対比そのものに魅力を感じています。また、モノクロのカラー構成は、使う場面を選ばないというのも特長となります。もちろん青モデルも汎用性に優れますが、ビジネスからプライベート、冠婚葬祭まで、真にあらゆるシーンに合わせられる腕時計を選ぶならば、こちらのSLGB007に軍配が上がるのではないでしょうか。
なお、こちらは一種類のサイズ展開となります。40mmという着用する手元を選ばないサイズ感ですが、細めの方はブルーモデルの37mmサイズも合わせて検討すると、後悔のない腕時計選びに繋がりやすいはずです。
三本(と二つのサイズ)を、どう選ぶか
整理します。朝のさわやかな青を、たっぷりとした存在感で楽しむなら SLGB013(40.0mm)。同じ青を、すっきり軽やかに着けるなら SLGB015(37.0mm)。夜の落ち着いた黒と、ブライトチタンの軽さを求めるなら SLGB007 です。

素材で見れば、SLGB013/015 はエバーブリリアントスチール、SLGB007 はブライトチタン。日常での軽さを重視する方にはチタンの SLGB007 が、輝きの深さと普遍性を求める方にはスチールの SLGB013/015 が寄り添います。いずれも、スプリングドライブ U.F.A.の年差±20秒という精度は共通です。
サイズや色の感じ方には個人差があります。可能であれば、三本を腕に乗せて見比べていただくのが、いちばん確かな選び方です。
そして、いずれも既存モデルを発展させた「水面」モデルではありますが、実物を見たところその表現力に磨きがかかったように感じました。前作の水面に触れてこられなかった方も、2026年9月の発売後、ぜひ一度手に取ってみていただけると幸いでございます。
正規販売店ハラダから
ハラダは、Grand Seiko の正規販売店です。創業1929年の腕時計専門店として、メーカー保証付きの正規品をお届けし、ご購入後のアフターサービスにも対応します。お支払いは最大100回まで無金利分割をご利用いただけます。さらに、お支払い回数が60回以下の場合(クレジットカード・銀行振込でのお支払いも含む)には、ホディンキーウォッチケアによる3年間の対物保険もお付けしています(付帯条件は今後変更となる場合があります)。
「水面」の新世代は、文字盤の輝きと運針を、実機でご覧いただくことで魅力がいっそう伝わります。SLGB007・SLGB013・SLGB015 は2026年9月5日発売です。入荷時期やご予約、ご試着については、お気軽にお問い合わせください。ご来店いただければ、三本を並べて、私がご案内いたします。
ハラダ GS担当 藤本